京セラが挑む!数量限定、セラミック圧電スーパーツイーターの開発品
京セラ(株)が開発に取り組む。従来とは異なりスピーカーのエア感が向上する
アドオン型セラミック圧電スーパーツイーター

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京セラ(株)が開発中(製品化前)のセラミックスとフィルムを組み合わせたアドオン型スーパーツイーターが、遂にクラウドファンディングで登場。

2023年11月に月刊stereoとの共同企画で、オーディオ評論家 山之内正先生と月刊stereo吉野編集長の対談形式でピュアオーディオユーザー向けに実施した有料の京セラ スーパーツイーター試聴会は好評いただき、来場者から発売を待ち望む声が多くありました。


※2023年試聴会実施モデル

2023年 試聴後の対談<山之内正先生&吉野編集長>

 *月刊stereo2023年11月号 京セラタイアップ企画取材時の動画になります。

約1年半の時を経て、ユーザーが本当に価値を認めてくれるのか、ユーザーの声が聞きたいと製品化前の開発品を「GREEN FUNDING」でプロジェクトを開始します。
支援者の方には製品化前の製品を手にするだけでなく、特典として、今後企画する本開発チームとのワークショップへの参加ができます。製品化に向けて自身の声を直接京セラに届ける機会を計画しています。京セラはユーザーの声を聞き製品化を目指します。

2023年 専門家の声

 *月刊stereo2023年11月号 京セラタイアップ企画取材当時のコメントになります。

オーディオ評論家 山之内正氏
(コメント)*いただいたコメントの一部を掲載しています
スピーカーにもっとしなやかさや表現力、奥行きがほしい、という場合に、このスーパーツイーターは強力なアイテムになりそうですね。
このスーパーツイーターを追加すると、楽器の質感が厚く深く感じられるようになったのは、倍音を忠実に再現することによって本来の音に近づいたためだと思います。
使い勝手は色々と改良の余地がありますが。音的には新たな可能性を感じます。

音楽之友社 月刊Stereo編集長 吉野俊介氏 
(コメント)*いただいたコメントの一部を掲載しています
明らかに音像がスピーカーより上まで空間が広がって、それによって楽器群がほぐれるというか、見通しが良くなった感じがしました。
その結果、低音も高音もヌケがよくなって音楽の活力が増す感じがします。
今までスーパーツイーターを色々と試しましたが、最終的には不要と感じ外していたんですが、
試しに長期間試用したところ、自然体でどんなタイプの曲でも効果を発揮してくれました。

京セラが圧電スピーカーへ挑戦

 

 

京セラの歴史は、1959年のブラウン管テレビ向け絶縁部品「U字ケルシマ」から始まりました。ファインセラミック技術を応用展開することで数々の製品開発に成功し、新たな市場を開拓し続けています。
1980年代、京セラは本格的なオーディオ機器を製造販売しておりました。また、京セラはファインセラミック技術の圧電性という特性を使用して古くは、圧電体と金属板を組み合わせた警告音を鳴らす圧電ブザーを作っておりました。その後、圧電技術を応用してインクジェットプリンタのインク吐出駆動デバイス(プリントヘッド)や自動車部品向けの燃料噴射インジェクター用のピエゾ素子を製造販売しており、それらの製品開発で培った圧電材料や設計技術をベースに、圧電素子とフィルム、フレームを最適に組み合わせることで、圧電素子の振動がフィルムへ伝わり、面全体が振動して音を増幅する構造を開発しました。今回、圧電セラミックの技術を新しい分野に広げることを目指して圧電スピーカーに挑戦することにしました。

 

圧電体たわみイメージ図
圧電体とは、電気を加えるとたわみや振動が発生するファインセラミックスの特性を応用したデバイス
 

圧電技術を使用したインクジェットプリントヘッド
 

スーパーツイーター

近年、音楽配信などによりハイレゾ音源は容易に入手可能になってきています。一般的なスピーカーは高域で音圧が低下します。
スーパーツイーターは、超高域を再生するのに特化したスピーカーユニットです。一般的には20kHz以上の高周波帯域を再生します。
スーパーツイーターを付加すると、空間の表現力がよりリアルになります。しかしながら、従来のスーパーツイーターは超高域は指向性が強く、
最適なリスニングポイントが限られています。

京セラ セラミック圧電フィルムドライバーユニット

今回、スーパーツイーターに採用した圧電技術は京セラの圧電セラミックスの材料技術や設計製造技術により積層圧電体を形成します。
更に、金属フレームにフィルムを組み合わせた京セラ独自構造により、音圧を平坦化しバランスの良い音を作り出します。


セラミック圧電フィルムドライバーユニットの構造

金属フレームのサイズが小さいほど、高周波の音を再生しやすくなりますが、小さすぎると可聴域の音が損なわれます。
反対に、フレームのサイズを大きくすると可聴域の音が再生しやすくなりますが、高周波域の指向性にも影響を与え、制御するのが難しくなってきます。
そこで、高周波の再生能力と、より均一な音場を得られる指向性のバランスを最適化したサイズを設計しました。

セラミック圧電フィルムドライバーユニットのイメージ図
 


京セラのセラミック圧電フィルムドライバーユニット
 

京セラのスーパーツイーター

京セラのスーパーツイーターは、一般的なダイナミックスピーカーのピストン運動による発音と異なり、素子がたわむことで複雑な振動モードが発生する多点音源で、
超高域まで広い指向性を確保しています。ユニット単体で測定すると、100kHz付近の超高域まで目立ったエネルギーの低下がなく、左右それぞれ90度の範囲まで音圧の低下が少ないことがわかります。
一般的な指向性が鋭いツイーター、スーパーツイーターに比べて指向性が広い傾向にあります。そのため、リスニング位置による音色の変化が少なく、立体的なステージ再現にも効果を発揮します。


 発音のイメージ図
 


京セラ スーパーツイーターの音響特性例(京セラ調べ)
※開発中製品で開発過程での特性であり、今回の特性とは異なります。


京セラ スーパーツイーターの指向特性例(京セラ調べ)
※開発中製品で開発過程での特性であり、今回の特性とは異なります。

一方、インピーダンス特性が通常のスピーカーと全く異なり専用アンプが必要となりハンドリングが難しい課題がありました。そこで、京セラは、アンプ内蔵型で
ハイパスフィルタ切り替え式にして、低消費電力であること、ノイズレスを考え電池駆動という構造のアドオン型スーパーツイーターシステムを開発しました。
これにより、様々なメインスピーカーとの組み合わせがし易くなり、京セラのセラミック圧電フィルムドライバーユニットの新たな使い方を提案します。

 

システム構成イメージ図


 メインスピーカー上部にスーパーツイーターを配置
 プレーヤー/プリアンプ/メインアンプの構成において、プリアンプのプリアウト端子から
 スーパーツイーターにRCAケーブルで接続しているイメージ
 

  1. 上段:ドライバー部:圧電スーパーツイーターモジュール

  2. 下段:本体部:アンプ基板と電池BOX

2023年の試聴会時からの変更として、
今回、圧電ユニットのフロント側に京セラ製の剛性の高いセラミック製フレームを設け、バック部は樹脂製のエンクロージャーとした圧電スーパーツイーターモジュールの構造としました。

京セラ 圧電スーパーツイーターモジュール

 

本体部には、フロント側上面にボリューム、底面に電池BOX、リアパネルには信号入力のRCAプラグ、電源スイッチ(バックライト オン/オフ付き)、ハイパスフィルタ切り替えスイッチを配置しました。
ハイパスフィルタのカットオフ周波数は3段階(23kHz/34kHz/45kHz)で、ユーザーの組み合わせるメインスピーカーや好みによって切り替えられるようになっています。

筐体デザインにもこだわりました。オーディオ専門家や試聴会来場者からも従来のスーパーツイーターとは別物で、得られる音や音場表現、効果が新体験との好評を頂いたことから、今までとは違うセラミック圧電スーパーツイーターの特徴を示すコンセプトの表現を目指し、無垢材のオーダーメイド家具工房「アクロージュファニチャー」岸邦明氏にデザインいただきました。黒檀の代用材としてベースやギターのネックや指板に使われるウエンジをドライバー部、アンプが内蔵された本体部はウォールナットの無垢材を採用し、音とデザインの融合に挑みました。

※本取組みについては、月刊stereo2025年8月号(音楽之友社 2025年7月19日発行)にもタイアップ記事として掲載頂きました。合わせてご確認下さい。
また、月刊stereoのバックナンバー2023年11月号、2024年1月号でも特集頂きました。
試聴会のダイジェスト映像は月刊stereoのYouTubeサイトをご覧下さい。

本試作機の試聴レビュー

*本コメントは、月刊stereo2025年8月号 京セラタイアップ企画取材時のコメントになります。

音楽之友社 月刊Stereo編集長 吉野俊介氏 
(コメント)*いただいたコメントの一部を掲載しています
オフになると音楽が寂しく感じられてしまう
あらためて2023年の試作機と聞き比べた。圧電スーパーツイーターモジュールの改良が功を奏したのか、音の広がり感が増し、さらに各可聴帯の音にも芯が増したような力強さが感じられた。メインスピーカーの元々の音自体はそのままに高域と低域のレンジ感の拡大に加え、全体の音域に潤い感や滑らかさが付加される傾向だ。あえて大ボリュームにしても鋭さはなく、クリアで柔らかな質感は維持される。そして左右に大きくずれても効果が感じられるのが素晴らしくもあり不思議だ。この心地よさはクセになる。オフにすると音楽が寂しく感じられてしまう。

 

主な仕様(試作品)

左右2台1セットの片側のスペックを記載
・サイズ 約12cm × 約26cm × 約13cm
・重量  約1kg
・電源:単三アルカリ乾電池4本(別売り)
・アナログアンプ内蔵(出力ボリューム調整付き)
・入力:RCA(アンプのプリアウトやラインアウトからRCAケーブルで接続)
・内蔵CRハイパスフィルタ 3段階切り替え式
  カットオフ周波数(23kHz/34kHz/45kHz)
・圧電スーパーツイーターモジュール バックライト(オン/オフ可)

◆今後のスケジュール

進捗があり次第、活動報告にて随時お知らせしてまいります。
今回クラウドファンディングで先行して支援いただいた方々の在庫については発売に先駆けご用意してまいりますがもし遅れが生じる場合は活動報告にて迅速かつ真摯に状況をお知らせします。

2025年7月19日 プロジェクト開始
2025年9月21日 プロジェクト終了
2025年12月上旬 順次発送開始

◆Q&A

Q. 製品保証はどうなりますか?
A. 保証期間は製品の発送日から1年間となります。
Q. 日本以外の国や地域で使用することはできますか?
A. お届けする製品は日本国内でのご使用を想定しています。
Q. 電池は付属しますか?
A. いいえ。お手数ですが単三アルカリ乾電池4本をご準備お願い致します。

リスク&チャレンジ
・本ページで使用している製品および画面の写真は開発中のものとなっております。
そのため、実際の製品、画面とはデザインなどにおいて異なることがあります。また、記載している仕様、価格、デザインならびにサービス内容などは予告なしに変更することがあります。
・本製品は一般販売の製品と異なり開発中のものとなっておりますので、保証期間後の保守サービスは出来ません。
・お使いのディスプレイにより、本ページの製品写真と実物では色彩が異なる場合があります。
・本文中に記載させていただいたスケジュールは、あくまでプロジェクト公開時点の予定です。クラウドファンディングの性質上、配送遅延のおそれがあります。
・初期不良以外の理由での返品・返金はお受けできません。
・発送及び使用については日本国内限定となります。

 

◆協力パートナー

株式会社アクロージュファニチャー
https://www.acroge-furniture.com/
代表取締役 岸邦明 氏

東京神楽坂にある家具工房。無垢材のオーダーメイドだけでなく、無垢材のスピーカーなどオーディオも手掛ける。
今回、セラミック圧電スーパーツイーターの特徴を示す無垢材の筐体をデザイン頂きました。